1999.10.16号 09:30配信


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このコーナーでは、木工芸に携わったことで気づいた、木のこと、木にかかわることを中心にお話します。
pine




NO.4 輸入材

 北海道の昆布は関西の佃煮に、タラコは九州の辛子明太子の原料に使われることで有名。木材の世界も同様に地元よりも本州向けの木ある。エゾマツがエゾヒノキと呼ばれ建築材に、さらに新カヤとも呼ばれ碁盤の材料に、センやタモ、ニレなどはエゾケヤキと呼ばれ拭き漆の木地に利用されている。

このほか鎌倉彫りの材料には道産のカツラの木、飛騨のイチイ細工の材料もほとんどが道産のイチイ(オンコ)である。網走管内はこれら材料の重要な供給地であったが、最近は適材の出荷が激減、この地域ですら一部輸入材に頼っているのが現状である。

管内には林業、木の町をうたう町村が多いが、現実の経済はこの田舎にあっても国際競争のまっただ中にある。網走や紋別の港には外材が陸揚げされているが、市場の原則に従うと輸入材の方が安いので仕方がない。アメリカから輸入した松は米松と呼ばれていた、ロシアや中国からの輸入材は何と呼ばれているのだろうか。

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