2001.8.6号 07:00配信


大草原からのぷちメッセージ

おっぱいがいっぱい

(by いくちん)


『ホルスタイン種』というのは、乳牛(牛乳を生産する牛)の総称です。牛乳を出すためには、乳頭というものが必要です。この乳頭、何本ついてるかご存知ですか?みなさんの認識の中に、「牛のおっぱいは4個」という事が根付いていませんか?確かに、牛自体に負担をかけず、良質の牛乳を搾るためには、4本が適当だとされています。乳房が4つなので、それに伴って乳頭も4本という事なのでしょうね。

しかし、生まれた時の仔牛には、必ずしも乳頭が4本というわけではありません。中には、5本・6本という仔牛も珍しくないのです。当牧場で出生した仔牛で、私が牛飼いになってからの記憶では、乳頭が6本というのは確かに存在します。

たっぷりの栄養を摂った牛は、給餌1時間ほどで乳房がパンパンに張って来ます。人間と同じように、乳腺があちこちに廻らされていて、乳腺の発達が著しい牛ほど乳の出が良いのです。乳房に辿り着いた乳は乳頭から出る。つまり乳頭は乳房と同じ数の4本という事です。そのため搾乳機も全て4穴なのです。最も牛乳がたくさん出る時期は、産後2ヶ月前後で、その後は少しづつ減っていきます。その頃から人工授精を始め、受胎すると分娩予定日の2ヶ月前には、搾乳を停止します。スムーズに受胎する牛であれば、分娩してから305日間搾られ続けるという計算になります。この間に、怪我や疾病によって乳頭が3本や2本になる場合もあります。

話は戻りますが、出生時6本乳頭がある仔牛はどうなるかというと・・・必要ない乳頭は切る。または、輪ゴムなどで縛って、腐らせて落とすのです。間違えて搾っても恐らく乳は出ないと思いますが。当牧場の47頭搾乳牛舎には、4本×47頭で188本!私は毎日188本の乳頭に囲まれて働いてるって事?育成牛も合わせると・・・お〜計算出来ない〜
改めて考えてみると何というかー。す・ご・い!



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