2003.9.4号 00:00配信


何だかよく分からない「DOいなか博」。

(webnews札幌方面支局長・ぴかちゅ)


 先日、遠軽町の「太陽の丘えんがる公園まつり」に行って来た。コスモスはまだ見ごろではなかったが、コスモスが植えてある同公園「虹のエリア」が本オープンを迎え、YOSAKOIソーランオホーツク支部大会やら、盛大な花火大会やらでにぎわっていた。
 
 その会場の片隅で、風に揺れていたのは、コスモス畑から飛んでしまったコスモスの花ではない。「オホーツクDOいなか博」ののぼりだ。

 同博は2004年に遠紋地区12市町村で、パビリオン形式ではなく既存のイベントを生かし、連携しながら地域興しにつながるように設定された「博覧会」。今年は「プレ」と銘打って、すでにシンポジウムや、花壇コンテスト、テーマ曲の募集がされている。だが、どうにも盛り上がらないと感じているのは僕だけではないはずだ。

 同博をめぐっては一昨年から昨年にかけて遠軽地区7町村では、強硬に反対する議会もあった。負担金100万−150万円程度の話でも、だ。

 その背景には市町村合併問題やら、地方交付税削減もある。ちょうど、遠軽地区では合併問題への機運が高まる町村もあり、「博覧会」どころではない自治体も出てくる。さらに、いくら本州向けにPRしても、地元の人が盛り上がらなければ、こんな博覧会の意味はない。

 総事業費を相当かけても、しょせん、一過性のイベントだろう。同博のホームページを眺めていても、地域の人がつくった根ざした計画ではないのは一目瞭然。受け入れ態勢も十分ではないはずだ。

 たとえば、遠軽町のその「太陽の丘公園まつり」が「DOいなか博」協賛になるとする。宿泊は遠軽町内か生田原町、丸瀬布町ではキャパは知れており、やはり大きな温泉がある留辺蘂町になるだろう。紋別にも大きなホテルがあるが、やはり「遠軽での開催のイベントは、地元。少なくとも近隣自治体にカネを落としてほしい」のが本音だろう。

 さらに、ニセコなどで大勢の観光客を呼び込むラフティングやら山登りも、「DOいなか博」では計画のひとつに上がっている。だが、それを安全に行える「ガイド」がこの地域で充
足しているか、疑問にもなる。地域外のガイドを呼び込むのは簡単だろうが、「何かあったとき」に対処できるかどうかは分からない。やはり地域の人材を確保してから行うのが筋だろう。この間の、ラフティング事故は教訓にされているのか。

 遠軽町内でこの「DOいなか博」の顛末を見ていたが、もう止まらない「暴走機関車」のような気がしてならないのだ。




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